木のそばで 前編

(前編)

これは、ぴよぴよちゃんが生まれる前のお話。


その小さな公園には、大きな木が1本ありました。

そして木のそばには、人には見えない不思議な生き物が住んでいました。
ぴよ1
ぴよ2


この生き物は公園に遊びにくる子供たちを、こっそりそばで見守っていました。
ぴよ3
ぴよ4


いつも楽しそうに笑って遊ぶ子供たちを見るのが、大好きだったのです。

生き物にとって、この小さな公園に子供たちの笑い声が聞こえるのが、とても嬉しかったのでした。
ぴよ5


こうして、最初の2、3年は子供たちと楽しく過ごして、あっという間に過ぎていきました。





それからしばらくして、夏が終わりかけたある日。

公園に今までに見たことのない大人たちがやってきました。

ぴよ6
ぴよ7

大人たちは木のそばにやってきて、勝手に木を柵で覆ってしまいました。

生き物はびっくりして遠ざかりました。

ぴよ9
ぴよ8

大人たちは木の近くに立って、何か作業を始めました。

生き物はとても不安になりました。

でも、人には見えないし、話すことも出来ません。

ただ、オロオロと様子を伺っていました。

(一体、何をしてるんだろう?)



そのうち、木が大きな音を立てました。

(あ!!!)
ぴよ10



バサバサ、バリバリバリ……

ぴよ11






気がついたらもう、木には枝ひとつ残っていませんでした。
ぴよ12

生き物はただ、悲しくて、ずっとその場から動きませんでした。
ぴよ13

(…どうして?)



木が切られてしまった直後から、生き物は急に元気がなくなってしまいました。


立ち上がることも少なくなってきて、ただじっと目を閉じて眠っていることが多くなりました。
ぴよ14




落ち葉が舞う季節になっても、


ぴよ15


冬の寒さが来て雪が降っていても、

ぴよ16



目を開けることはありません。



いつしか、この公園で毎日のように聞こえていた子供たちの笑い声も、

聞こえなくなっていました。

ぴよ17



後編へつづく



















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